通俗名曲
指揮者のフェレンツ・フリッチャイがスメタナのモルダウをリハーサルしている映像がある。これを僕は昔LDで出た頃に見たのだが、とても面白かった。正直これを見るまで、スメタナのモルダウなんて、通俗名曲だというだけで知っている気になっていたけど、フリッチャイのリハーサルを見て、あの部分この部分にこんな意味があったのか、といちいち目が覚める思いがした。と同時に、名曲には名曲というだけでは済まされない深みというか、奥行きがあることを思い知らされた。
最近、これと同じことをとてもよく感じる。何か聴きたいなと思って手に取るCD、DVDは、たいていが有名作曲家の有名曲。モーツァルトのピアノ協奏曲や後期の交響曲、ベートーヴェンの運命、ピアノ協奏曲やピアノ・ソナタ、シューベルトの歌曲、チャイコフスキーの後期の交響曲、ドヴォルザークの新世界より、シベリウスの1番と2番、マーラーなら聴き慣れた1番と5番、小曲ではモルダウ、ハンガリー舞曲とスラヴ舞曲、軽騎兵序曲、天国と地獄など。いわゆるクラシックを聴き始める人が最初に聴くような曲を、自分は未だに聴いている。でもこういう通俗名曲は、古典文学と同じで、長い間たくさんの人に聴かれるのに耐えてきている。こういう曲を聴くのはまったく、ローリスク・ハイリターンだ。普通の曲を普通に聴くというのは、なんと幸せで実りの多いことだろうか。
2012年が皆さまにとって実りの多い年でありますように。
大震災
東京都の石原知事が「天罰だ」と発言してその後撤回しましたが、
白状すると、僕もこれは我々に対する天罰なんじゃないかと思っていた。
自分さえよければいい。お金さえあればいい。目先の利益だけを訴える長期的な視野の無い政治家に、大挙して投票する国民。
枝野官房長官はほとんど寝ずにがんばってるらしく、敬服するけど、その記者会見の内容が震災のどさくさにまぎれたお友達人事だったり。直接の被害を受けていない人がガソリンや食料を必要以上に買い込んでいたり。計画停電で病院の電気が止まっても、民放テレビ局はしっかり電気を使って同じようなことを放送していたり。
やりきれない気分な今日この頃。
スリリングでした
前回書いてから知らないうちに1ヶ月以上たってしまって、しかも演奏会が1つ終わってしまいました。昨日は名古屋市立大学OB管弦楽団の演奏会でしたが、なんか非常にスリリングでした。大学祝典序曲はそれまでの練習ではありえない速さで始まるし、ドヴォルザーク7番4楽章の冒頭は止まるんじゃないかと思ったし。そんな緊張感がお客さんに伝わっていればいいなと思います。
今日の中日新聞の朝刊に、なぜか写真付きで記事になっていました。自分も写ってるけど、構えがかなりシュタルケルっぽい。長い間弾いていなくて弾き方を忘れてるのをチャンスだと思い、できるだけ疲れない弾き方はないかと模索中なのですが、最近読んだ「ヤーノシュ・シュタルケル自伝」、それに一時期話題になったヴィクター・セイザーのチェロ奏法を読み返したりして、自分はどうしたらいいかと考えて試してみてます。結果今回は以前に比べると残った疲れがかなり少ない気がするけど、単に以前より練習量が少ないからというだけかもしれず、まだまだ先は長いと思って地道に取り組むかと思っているところ。
長らくご無沙汰しました
皆さま、明けましておめでとうございます。2010年最初のエントリーです。あれ、もう8月ですか。夏真っ盛りですか。そうですか。
長らくご無沙汰しました。昨年6月の双子の父親となりまして、てんやわんやの生活を送っていました。もちろんてんやわんやは現在進行形で続いておりまして、この1年で体重が5kg減りました。もともと痩せてるんで大変です。シンデレラ体重なんて余裕でクリアです。このまま痩せ続けて死んでれらにならないよう気をつけています。
そんな中、演奏会のエキストラのお話をいただきまして、右に告知してありますが2つの演奏会に出させていただくことになりました。かなり心配です。さらう時間ないです。時間は自分で作るものだというのがモットーでしたが、今の状況では作れません。いや、そんなことないはずでしょ、今日だって、こんな風にパソコンに向かっている時間があるんだから、本当は楽器と楽譜に向かっている時間のはずだったのに。
いろいろ聴いてます。やっぱり子供にはモーツァルトがいいだろうということで、ブレンデルやゼルキン、アンドレ・プレヴィンが弾くピアノ協奏曲や、シャンドル・ヴェーグ指揮のセレナードやディベルティメントを聴かせています。というより自分が聴いています。モーツァルトだけではなんなので、ラサールSQのベートーヴェン後期の弦楽四重奏曲やミケランジェリのショパンやブレンデルの弾くベートーヴェンやシューベルトのピアノ・ソナタやベートーヴェンのチェロ・ソナタだとビルスマ&ビルソンやフルニエの3種の録音や館野泉が弾く武満徹のピアノ曲集やギトリスが弾くヴァイオリン協奏曲や、昔からの定番でムラヴィンスキー指揮のチャイコフスキー後期交響曲や、要は僕が聴きたいものを聴いています。
こうやって書くと今年に入っていろいろ聴いたなぁどれも趣深いけど、まだまだ全然たくさん聴いた気がする、全然忘れてる気がする。備忘録がてらまめに書いていかないとなぁと反省する今日この頃です。
「火の鳥」
最近、ストラヴィンスキーの「火の鳥」をいくつか聴いています。ケント・ナガノ指揮のものはいつもながらの律儀な演奏で飽きがこない演奏。ラトル指揮ベルリン・フィルの何年か前のヨーロッパコンサートのものは、指揮というよりオーケストラの超絶技巧を見るべき演奏。とても速いテンポを何事もなかったかのようにこなす管楽器は圧巻で、ほんの一瞬のクヴァントくんのソロも、ほんの一瞬だけですごいとうならせる含蓄の深さ。アバド指揮の2008年ルツェルンフェスティバルのものは、超大編成のオーケストラで迫力の演奏。でも「火の鳥」よりチャイコフスキーの「テンペスト」の方が印象深い。
最近忙しくてなかなか更新できないけど、のんびりやっていきますのでどうぞよろしく。皆様よいお年を。
